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IFMニュースレター Vol.5(2022.4.5発行)
本メールは、過去に千葉大学真菌医学研究センター(MMRC) バイオリソース管理室(IFM)から、菌株提供を受けた方をはじめ当センターの諸行事に参加された方に発信している情報メールマガジンです。年に2回のペースで当センターの活動及び医真菌・微生物のトピックスをお届けします。
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目次
[1] NBRP「病原真核微生物」第5期採択
[2] 真菌医学研究センター (MMRC)共同利用・共同研究拠点事業の第4期認定
[3] MMRCの外部評価委員会の開催
[4] 真菌センターのトピックス
[5] 注目のIFM株
[6] 病原真菌講習会の募集のお知らせ
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[1] NBRP「病原真核微生物」第5期採択
2022年4月より開始されるナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)第5期の公募があり、第4期に引き続き長崎大学と「病原真核微生物」として申請し、採択されました。これまでと同様に、病原真菌・放線菌においては、臨床上問題となる菌株、新たに真菌症の原因となった菌種などを中心に、医療機関の協力のもと年間500株を目標に収集し、これらに最新の菌学的情報を付加しデータベースとして管理し、ユーザーに提供いたします。特に、臨床上問題視されているアゾール薬耐性のAspergillusの他、テルビナフィン耐性の白癬菌を注力して収集していきます。また、品質管理におけるMALDI-TOF MSの活用の検討、病原真菌講習会での細菌関連講義の開催など、これまで以上に菌グループとの連携を強め、ユーザーのご要望にお応えしていきます。
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[2] MMRC共同利用・共同研究拠点事業の第4期認定
文科省の共同利用・共同研究拠点事業におけるMMRCの第3期期末評価及が実施されました。又おかげさまで、令和4年度より新たに開始される第4期共同利用・共同研究拠点として再認定されました。この機会に、真菌コミュニティーの研究者の皆様より日頃より頂いたご支援に心より感謝致しますと同時に、本事業の第4期も引き続きご指導・ご支援を賜りますようどうぞよろしくお願いいたします。
尚、2月22日に開催された当事業の運営協議会(議長、渋谷和俊東邦大医学部教授)において、令和4年度の共同利用・共同研究の採択課題24件が決定されました。
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/joint/workshop.html
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[3] MMRCの外部評価委員会の開催
1月27日に外部評価委員会(委員長、北潔長崎大学熱帯医学・グローバルヘルス研究科教授)による各PIの研究活動等に関する発表と質疑討論が行われました。
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[4] 真菌センターのトピックス
● 千葉大学 真菌医学研究センター 2021年度年報
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/about/periodical.html
● 感染症制御分野の大楠美佐子技術職員が令和3年度医学教育等関係業務功労者として表彰されました。これは、医学・歯学に関する教育研究又は患者診療等に係る業務に関し、顕著な功労のあった方々に対して文部科学大臣から授与されるものです。
● 腸管バリアに重要なパネート細胞サブセットの発見
東京大学、千葉大学、北海道大学が実施している共同研究について、プレスリリースされました。
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/documents/FY2021/20220119_press.pdf
● 本年3月末で定年を迎えられる亀井克彦 教授(臨床感染症分野)の最終講義 "真菌と呼吸器病学と" が行われました。講義は対面とオンラインのハイブリッド形式で行われ150名の参加がありました。
● 朝日新聞デジタル 第五福竜丸の被曝、医学真菌学の転機に 事件のアナザーストーリー(3/9)
当該記事のなかで放射線被曝の恐ろしさ、かつ、国内初の侵襲性肺アスペルギルス症例の菌株が現代に受け継がれられていることが、真菌センターのバイオリソース室の活動とともに取り上げられました。
https://www.asahi.com/articles/ASQ386WBHQ37UDCB012.html
● Monthlyセミナーのお知らせ
氣駕 恒太朗 室長(国立感染症研究所 治療薬・ワクチン開発研究センター第十室)
"細菌を翻弄するバクテリオファージ ―薬剤耐性菌問題の救世主になり得るのか―"
日時:令和4年4月19日(火)16:00~17:00
場所:オンライン開催(Zoom)
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/documents/FY2022/20220419_seminar.pdf
● 真菌センター内の真菌アート
美しい真菌の電子顕微鏡(SEM)画像のアートパネルが10枚、廊下や踊り場など各所に設置されました。これらは、チェコ共和国プラハ大学のDr. Vit Hubka先生より寄贈されたものです。コロナ禍で機会は限られますが、ご来所された際には芸術的鑑賞をお楽しみください。
● ユーザーの声を御寄せください(再掲)
バイオリソースの利活用に関して、皆様のご希望やご質問等をお寄せください。オンラインまたは学会展示ブース等でご回答いただけた方には、特製アスペルギルスA4ファイルをお送りさせていただいています。
https://forms.gle/b53K6krJTaKD7k9V7
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[5] 注目のIFM株
・Aspergillus sect. Flavipedes の新種
Aspergillus alboluteus IFM 66815T
Aspergillus albovirides IFM 66819T
Aspergillus lanuginosus IFM 66818T
Sklenar et al. Re-examination of species limits in Aspergillus section Flavipedes using advanced species delimitation methods and description of four new species. Stud Mycol. 99: 100120, 2021.
・ABC transporter TruMDR2、TruMDR3 欠損株
Trichophyton rubrum IFM 66829, IFM 66829 (ΔTruMDR2)
Trichophyton rubrum IFM 66826 (ΔTruMDR3)
Trichophyton rubrum IFM 66346, IFM 66347 (ΔTruMDR2/3)
Yamada et al. Itraconazole resistance of Trichophyton rubrum mediated by the ABC transporter TruMDR2. Mycoses 2021. 64(8):936-946
・臨床および自然環境から分離されたAspergillus fumigatus関連種
Aspergillus felis、A. lentulus、A. pseudoviridinutans、A. udagawaeの臨床由来株、環境由来株を複数株公開、これらの菌種は、NBRC、理研JCMには保存されてなく、当センター独自の菌株です。
Watanabe et al. The ubiquitous distribution of azole-resistant Aspergillus fumigatus-related species in outdoor environments in Japan. Med Mycol J. 62(4): 71-78, 2021.
・Scopulariopsis brevicaulis IFM 65758(爪真菌症原因菌)
Noguchi et al. Textbook case of onychomycosis caused by Scopulariopsis brevicaulis. J Dermatol. 49 (1): e38-e39, 2022.
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[6] 病原真菌講習会の募集のお知らせ
毎年恒例の病原真菌の座学・実習講座は、真菌センターにて毎年数名の医師、臨床検査技師、企業等の専門家を対象に行っています。2020年度から2回連続でコロナ禍の影響で開催できませんでしたが、本年度は期間を3日間、Web形式を組み合わせつつ、従来に近い形での開催を予定しています。また、特別講師を招いてのMALDI-TOF MS迅速同定の実習を新たに追加します。
開催時期:2022年7月13日(水)~15日(金)
会場・実施主体:千葉大学真菌医学研究センター
参加費用:60,000円(税込み: 注)
募集開始:2022年5月16日(月)~27日(金)
募集人員:6名~10名
申し込み方法:https://forms.gle/dXAS9JYBhJJBQUNW6
上記リンク先の参加申込フォームから、以下の情報を記入の上お申し込みください。
1)氏名・ふりがな(年齢)、2)連絡先住所、3)所属、4)電話・FAX・E-mailアドレス、5)職種、6)資格(医師、薬剤師、獣医師、検査技師等)
プログラム等詳細:http://www.pf.chiba-u.ac.jp/education/pathogenicFungi.html
注意事項:前払いのみ。新型コロナの感染防止の為、政府の要請等により大学が外部関係者の入構禁止の措置を取ることになる等、やむなく開催を中止する可能性があります。その場合、参加費は返金いたします(振込手数料を除く)。
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発行
千葉大学真菌医学研究センター バイオリソース室
〒260-8673 千葉市中央区亥鼻1-8-1 電話:043-226-2788
bioresource[a]ml.chiba-u.jp ([a]を@に変えてください)
http://www.pf.chiba-u.ac.jp/bioresoures/
※ 配信したメールアドレスに直接返信しないでください。
※ 本メールニュースは、過去にIFM菌株・DNAの利用者、並びに病原真菌講習会と感染症研究グローバルネットワークフォーラム参加者に配信させていただいています。
※ 本メールへのご質問、配信停止されたい場合等は、バイオリソース室宛(bioresource[a]ml.chiba-u.jp)にお願いします。
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